ストーリー | 6 / 10点 |
作画 | 7 / 10点 |
キャラ | 9 / 10点 |
演技(声優) | 9 / 10点 |
オープニング | 8 / 10点 |
エンディング | 9 / 10点 |
BGM・音響 | 4 / 5点 |
リアリティ | 4 / 5点 |
ハマり度 | 8 / 10点 |
ジャンル | 9 / 10点 |
総合バランス | 9 / 10点 |
総合得点 | 82 / 100点 |
化物語のあらすじ
『化物語』は21世紀初頭で日本の田舎町を舞台に高校生の阿良々木暦が「怪異(かいい)」に関わった少女達と出会い、その怪異にまつわる事件を解決していく物語。
作者の西尾は「とにかく馬鹿な掛け合いに満ちた楽しげな小説を書きたかった」と語っており、ギャグやパロディ、メタ視点を交えた登場人物同士の会話に多くのページが割かれているのが特徴。
化物語。当時アニメが放送されたタイミングで視聴し、衝撃を受けた作品。言葉遊びやギャグ、パロディなど西尾先生の趣味全開の物語が忘れられない記憶に残されている。
アニメは5部構成になっており、主人公である阿良々木暦(CV:神谷浩史)が怪異(かいい)に関わった少女たちの事件を解決していく。
- 1~2話が「ひたぎクラブ」
- 3~5話が「まよいマイマイ」
- 6~8話が「するがモンキー」
- 9~10話が「なでこスネイク」
- 11~15話が「つばさキャット」
それぞれにOPが用意されていて、アニメとしての完成度も高く根強い人気がある。2009年の作品ではあるが、いまだに新シリーズのアニメが放送されるなど、今から見ても遅くない作品。
化物語の感想
西尾維新(作者)×シャフト(制作)の組み合わせほどいいものはない。
まだ観たことがない人は1度何も考えずにアニメを観てほしいものだけど、言葉遊びやパロディ、ギャグ、メタ発言などを多用しながらも「怪異にまつわる事件を解決していく」というストーリーにもしっかりと沿って話は進んでいく。
特にこの西尾維新の言葉選びというか遊び方は、これ以上のものを私は見たことがない。そもそも西尾維新という名前もローマ字に直せばNISIOISIN、回文(上から読んでも下から読んでも同じ)になっている。
主人公である阿良々木暦(こよみ)、妹の火憐(カレンダー)、月火(月日)など登場人物のネーミングにもこだわりを感じる。
そして制作側のシャフト。化物語でシリーズディレクターを担当した尾石達也は「実写取り込み映像をアニメ中に多用」「文字のみの画面」「独特で大胆な構図」など斬新なデザインをする映像作家。
また、化物語を観ているとよく登場する黒駒や赤駒など、場面カットでよく使われているアレ。⇩
黒、赤、黄色、白などのカットを多用することでアクセントを入れテンポをよくしている。Youtubeやテレビなどの動画でもシーンが移動する際に短めのアイキャッチを入れることがあるが、アレに近い。おひとよし。
そしてたびたび登場する読ませる気のない文字だけのカット。原作の文章の補完として使われていたり、画面に色を挟んで鮮やかにするために入れているらしく、読まなくてもいいとのこと。そしてわざと旧字体を多用している。
だが、よく見ると面白い凝ったものもある。例えば3話5分48秒~の戦場ヶ原ひたぎが阿良々木暦の隣に座るシーンでのカットイン。
「蟹」という漢字が、触るの「触」に変化する。こういう遊びのあるカットもあるのでよく見ると2度楽しめる。
逸れた話を戻し、お気に入りはやはり12話の星空を観るシーン。
戦場ヶ原ひたぎ「あれがデネブ、アルタイル、ベガ。有名な夏の大三角」「これで全部よ、私が持っているもの。全部。勉強を教えてあげられることと、可愛い後輩と、ぶっきらぼうなお父さん、それにこの星空。私が持っているのはこれくらいのもの」
その後の「キスをします」の不器用な戦場ヶ原ひたぎ。ツンツンでベタデレな唯一無二の魅力あるヒロインだと思う。
当時の放送ではここが最終回。13話~15話はその後インターネットで配信された。
サブタイトルは「つばさキャット 其ノ貮」だが、実際は「ひたぎクラブ 其ノ參」と言えよう。
またシャフトは戦闘シーンの作画がかなり良い。こういう綺麗に動きのある戦闘作画は何度でも見れますね。
さて、次は偽物語だな。忍野メメはどこ行っちまったんだよ~~~~